1ラウンドで最も多く使うクラブは何でしょう?ご存じの通り、パターです。
レベルにもよりますが、スコアのおよそ1/3はパッティングですので、大きなウェイトを占めているクラブです。
今の構造は「インサートパター」と「削り出しパター」がほとんどですが、削り出しはどうも上級者向きと思われがちですね。
ですが、特徴が違うだけで、決してそんなことはないのです。
削り出しパターの選び方
削り出しパターは何が違うのか?
パター選択には2つの特徴を理解することが重要です。
「削り出し」は、コンピュータ制御のミルドマシンを使い、軟鉄やステンレスのブロックから削り出し作成するもので、「インサート」はフェース部分に樹脂や金属など別の素材を埋め込むパターです。
最大の違いはフェースの「硬さ」で、削り出しはインサートに比べ硬く、反発係数が高く、転がりやすいという特徴があります。
操作性も高く打球音も高めで、これまでのパターでショートしてしまう方や、しっかりとした打感で距離感を出したい方にはお勧めです。
削り出しパターの種類
更に、削り出しの中にも「軟鉄」と「ステンレス」の2種類があります。
軟鉄はアイアンでもよく聞きますね。
日本刀の製造に近いですが、熱した鉄をハンマーで鍛える製法ですね、どちらも大きな性能差はないですが、強いて言えば「打球音」が違います。
パターは自らの感性との相性「フィーリング」の部分も非常に大切なので、是非1度試打して音を聞いてみてください。
ちなみに種類として多いのは「ステンレス」製のものが多いです。
今回は様々なメーカー、種類の削り出しパターを挙げていますので、是非参考にしてみてください。
削り出しパターおすすめ12選
【スコッティキャメロン】スペシャル セレクト ニューポート2
まずは代表的なメーカー、「スコッティキャメロン」から王道のピン型のパターです。
芯にヒットした時のソリッドな打感は非常に気持ちのいいものです。
キャメロンといえばピン型のパターと言われる、まさに王道にして究極のパターです。
操作性・方向性とシビアな部分もありますが、使いこなせればこれ以上にパートナーとなってくれるでしょう。
【スコッティキャメロン】 スペシャルセレクト デルマー
珍しいL字マレット型の削り出しパターです。
L字型のためスイングアークを大きくイメージすることができ、特にフェースの開閉を使ってストロークしたい方にはお勧めです。
同じように芯は狭いので、あえて芯を外して転がりを変えるという手法も使えます。
アイアンと同じようにストロークしたい、腕にある程度の自信がある、といった方には充分なレスポンスのあるクラブです。
【スコッティキャメロン】 スペシャルセレクト フローバック5
スコッティキャメロンの中ではこれも人気のある、ベントネックの大型マレットパターです。
重心が低く重量もあるため、力を入れずともスムーズにヘッドが動いてくれます。
大きなヘッドですが打感は非常にいいので、システマチックに打てばいい転がりをします。
大型マレットの削り出しは非常に珍しいですが、スコッティキャメロンらしい重厚感がある品です。
【ピレッティ】ライジングサン リミテッド エディション コットンウッド2 CSパター
こちらも代表的なメーカー、「ピレッティ」から軟鉄を使ったパターです。
比較的マイルドな打感で、ピン型のパターですがフェースバランスがマレットに近い安定感で、捕まりが良いパターです。
2020年版の限定モデルは、日の丸をモチーフとしておりシックな色合いに赤が映えます。
非常に捕まえに行きやすく、操作性も高く、安心感と高級感を共存できる優秀なモデルです。
【ピレッティ】 ボーサ フローネック クラシック303
ステンレススチールから削り出された、フローネック型で球を捕まえに行きやすいネオマレット型のモデルです。
打感がステンレスの中では柔らかく、大きすぎないヘッドが扱いやすい人気作です。
ピレッティは比較的打感が柔らかいので操作性に長けますが、その中でも初心者から上級者まで、様々なレベルのゴルファーに適応できるモデルです。
【ピレッティ】 フィレンツェ クラシック303
前途のボーサと比較してヘッドの大きなマレット型で、方向性に非常に長けるモデルです。
ヘッド重量もあるのでストロークで無駄な動きが出づらく、順回転で球足が伸びるでしょう。
シンプルなデザインですので構えた時の安心感もあり、自然な体制からのストロークが可能です。
ピン型では安心感が少ないという方にはお勧めです。
【ミズノ】 Mクラフト No.1
軟鉄鋳造アイアンではトップクラスの性能を誇るミズノは、実はパターにも名器があります。
No.1はピン型のオーソドックスなタイプで、重心が低く重めのヘッドウェイトのため、マイルドながらしっかりとした打感があります。
ウェイトを変えることで重量調整も可能です。
ミズノらしいシンプルなモデルで人気があります。
ちなみにブルーIP仕上げは鮮やかな色合いで、グリーンに映えます。
【ミズノ】MP A306
同じく軟鉄鋳造モデルのピン型パターですが、これまでのラインナップの中では比較的安価で購入可能です。
ソール形状が非常にフラットで座りの良いモデルですので、安定感があります。
キャビティ部分が非常に薄く、しっかりとした打感でボールを弾く事ができるので、ヒットした時の手応えが良く残ります。
飾り気のない、シンプルなモデルです。
【PING】 VAULT2.0 ヴォルト2.0 デールアンサー
パターで高い人気を誇る「PING」の中でも、前型のアンサーから続く形状の伝統的なモデルで、ブレード型の中でもオーソドックスで構えやすいモデルです。
また、ソフトで繊細な打感と音に人気が集まっています。
中央部の溝を深くすることで、ボール初速を安定させる効果があります。
重さの違うソールウェイトを装着することで3種類のヘッド重量を選択できます。
【PING】 VAULT2.0 パイパーC
パットの名手と言われた鈴木愛選手の使用パターです。
パイパーのセンターシャフトモデルで、素材は303ステンレススチールを使用しています。
また、マレット型で構えた時の安心感があります。
芯にヒットした時の打感の良さもあり、削り出しの中でも比較的使いやすいモデルです。
こちらも同じくヘッド重量も3種類から選択できるので、個々に合わせた調整が可能です。
【リンクスゴルフ】 マスターモデルXI インゴットSUS303 ソフトステンレス
リンクスも古くからの人気モデルです。
インゴットSUS303にはピン型・マレット型がありますが、特徴が出ているのはマレット型で、比較的丸みを帯びた形状が見た目に安心感が出ます。
その名の通り、「インゴット(金属塊)」から削り出した素材のままの色が重厚感を与えてくれ、ストロークに安心感を生み出します。
打感は柔らかいので、強く打ちすぎる人にお勧めです。
【広田ゴルフ】ディープミルドフェースパター
日本人によりあう設計のウェッジやパターを展開する広田ゴルフです。
メジャーなメーカーではありませんが、その技術力には定評があり、軟鉄鋳造で重量感のあるパターです。
強い直進性で安定したストロークを実現し、フェース加工が更に音を響かせます。
ピン型に近いマレット型ヘッドですので、多くの方のスイングアークに対応した、玄人志向のパターと言えます。
まとめ
パッティングの良し悪しでスコアも決まりますので、ご自身が納得した上で選びたいですね。
良い打感が、良い音が、更なるゴルフの高みへと導いてくれるでしょう。
皆様も是非一度は「削り出し」のパターを試してみては如何でしょうか?
きっと新たな世界が見えてくることでしょう。